ワイヤレス充電器は、発売当初かなり値段が高く、
なかなか気軽に試せるものではありませんでした。
しかしここ2、3年で色んなメーカーが参入してきたことで値段も下がり、
急速充電対応など性能もこなれてきた感があります。
今回のレビューでは
主にケーブル充電との比較からワイヤレス充電器の使い勝手(メリット、デメリット)と
充電速度の計測、おすすめの設置場所を記事にしています。
・今はケーブルを使って充電してるけど、わざわざ買い足して使うほど便利なの?
・なんとなくワイヤレス充電の想像はつくけど、実際の使い勝手は?
早速結論ですがワイヤレス充電器は
「ケーブル充電と併用するのがベスト!」
です。
ケーブル充電とワイヤレス充電は、
それぞれ併用することでお互いのデメリットを補い合うことができます。

用途や場所によって使い分けることがコツです
ワイヤレス充電器のおすすめの使い方
記事の冒頭に書いたように、ケーブル充電とワイヤレス充電は使い分けが大事です。
僕は、普段過ごすデスク周りにはワイヤレス充電器、
急いで充電する時やベッドサイドではケーブル充電器を使っています。

ワイヤレス充電の手軽さと、
ケーブル充電器の安定感をそれぞれ活かせるスタイルです
というわけでワイヤレス充電器は
家の中でよく自分がいる場所に設置するのがおすすめ
です。
PC作業が長い人はデスク、
映画やテレビを見ることが多い人はテレビ前のテーブルなどです。
よく料理をする方ならキッチンもおすすめです。

「自分がよくいる場所=自分がよく何かをしている場所」
になるので
自分がよくいる場所にワイヤレス充電器を置いておけば
何か別のことをしている間の「ながら時間」で充電することができます。
そして充電中にLINEが来たり、スマホを使いたい時には
充電ケーブルの脱着をしなくても、持ち上げるだけですぐに使えるので
ワイヤレス充電器のフットワークの軽さを最大限活かすことができます。

「置くだけで充電」「使いたい時にすぐ使える」、
この手軽さがワイヤレス充電の最大のメリットです。
他には
充電ケーブルが邪魔になる場所や、
充電ケーブルがダランと伸びて見た目を悪くさせてしまったりするので
見た目をスッキリさせたい場所にセットしておくのもおすすめです。
今回レビューするモデル
僕が買ったのは
「NANAMI ワイヤレス充電器 Qi認証 最大15w出力 USB Type-C」
というモデルです。
価格はAmazonで1200円前後と、ワイヤレス充電器の中では低価格帯のものです(R3.12時点)。

詳しい外観やサイズなどは後半にまとめています。
ワイヤレス充電市場は2017年、スマホ普及率がひと段落した際に頭打ちになったと言われていました。
しかしスマホ以外のガジェット、家電にもワイヤレスモジュールが続々と搭載されているため、その市場規模は2023年には2020年の1.5倍に拡大すると予想されています。
なので今ワイヤレス充電器を買っても、今後ワイヤレス充電対応デバイスも増えていくので無駄になることはありません。
ケーブル充電のメリット・デメリット

ケーブル充電のメリット
・安定して充電ができる
ケーブルでしっかりと接続されるため、ちょっとやそっとではケーブルが抜けないことと、安定した出力があるので物理的にも時間的にも安定して充電することができます。
・最大出力で充電ができる(対応アダプタが必要)
高出力のUSB電源アダプタと対応した充電ケーブルがあれば、
機種により多少の差はありますが約18w〜20wの急速充電ができます。
Apple公式では約30分で0⇨50%まで充電できるとされており、短時間で外出に耐えうる状態まで充電することができます。
ケーブル充電のデメリット
・充電しながらの操作はやりにくい
ケーブルとつながった状態であるため、どうしてもスマホを手に持って使うには取り回しがしにくくなります。
モバイルデバイスは使う側の姿勢や環境に合わせて使う時のポジションを決められない状態はストレスになります。
・見た目が良くない
充電時も充電していない時も、ケーブルがだらんとして見た目が悪いです。

・ケーブルの抜き差しが必要
充電するときはケーブルを探して刺す、外す時はケーブルを引っこ抜く、と言う動作は避けて通れません。
後述するワイヤレス充電はこの工程がないので今ではケーブルを抜き差しする動作が億劫になってしまいました。
ワイヤレス充電のメリット
手軽に充電できる、取り回しが良い
ケーブルで充電するときにはケーブルをスマホに挿す必要がありますが、
ワイヤレス充電ははポンとスマホを載せるだけで充電が開始されます。

普段からテーブルなどスマホを置いている場所に
ワイヤレス充電パッドをセットしておけば、
いつもの場所にいつも通りスマホをポンと置くだけで勝手に充電されるのでお手軽です。
また充電中に使用するときもいちいちケーブルを抜いたりせずにそのままスマホを持ち上げるだけです。
この充電のオンオフがめちゃくちゃ軽快で、ワイヤレス充電器の最大のメリットです。
見た目がおしゃれ

充電パッドにスマホなどを置くと、インジケーターランプが点灯します。
これは充電が開始されますよ、きちんと置けていますよ、と言うサインなんですが、
置いたら光る。シンプルでスタイリッシュです。
ケーブルを挿したら画面が点灯する、というのはもうみんな慣れて何も感じなくなっていますが、ただポン置きしただけでランプがフワリと点灯するのは未来感があり、どんどん使っていきたくなる魔力があります。
こう言う見た目の良さは満足度に直結します。
充電していない時でも邪魔になりにくい
ケーブル充電スタイルだと
特に使わない時に放置されている様はダランとして見た目も悪く邪魔です。
かといって使うたびに取り出したりしまったりするのは面倒ですよね。
パッド式のワイヤレス充電器は立体感や厚みが控えめなので、
デスクや充電スペースの景観がスッキリします。

ワイヤレス充電器には立てかけて充電できるスタンド型もあり、
やや立体感は出ますがそれでもケーブルに比べれば邪魔になりにくく見た目もおしゃれです。
使っていない時でも視界のノイズになりにくいので
「そこにいても決して邪魔にならない」
そんな存在感です。
ワイヤレス充電のデメリット
充電スピードは有線と比べて遅い
このモデルは
出力5V/2A以上のQC2.0/3.0またはPDタイプのコンセントアダプターと併用することで、
Galaxyシリーズは10w、iPhoneシリーズは7.5w、AirPods Proなどのその他のQi充電対応機種は5w出力が可能になります。
参考までにiPhone12をバッテリー0%にして、100%充電までの時間を測ってみました。
①iPhone純正 5w1Aのアダプタ+純正ケーブル(5w充電環境)
② iPad純正12W2Aのアダプタ+今回買ったワイヤレス充電器(7.5w充電環境)
③20w以上出力可能な外部アダプタ+iPhone12純正ケーブル(20w充電環境)
③のiPhone 12に付属する充電ケーブルはUSB TypeCーLightning端子のものです。
iPhone12には電源アダプタが付属しないので、
今回はAnkerの最大65w出力が可能な電源アダプタを使用して、iPhoneの急速充電が可能な環境で計測しました。
なおワイヤレス充電器のコンセントアダプタは
iPad純正のものを使うことで7.5w出力が可能とされているので
その組み合わせで試しています。
結果は
①iPhone純正アダプタ+純正ケーブル:約3時間29分
②iPad純正アダプタ+7.5wワイヤレス充電器:約3時間25分
③20w以上出力可能な外部アダプタ+iPhone12純正ケーブル:約1時間59分20秒
でした。
③の急速充電環境は満充電まで2時間を切ってぶっちぎりです。
①、②と比べて約1.6倍と爆速。
ただ、iPhone 12以降は電源アダプタが付属せず、
古い機種の電源アダプタをそのまま使っている人も多いと思われます。
そこで①と②を比較すると
①に比べて②のワイヤレス充電はw数が1.5倍ですが、充電時間はほぼ同じ、と言う結果です。

ワイヤレス充電は充電パッドのコイルからデバイスのコイルへと電力を伝える仕組みで、電磁誘導を利用する時にどうしても電力ロスが起きます。
そのため、同じ出力でも直接電力を送電できる有線ケーブルと比べると、どうしても充電に時間がかかります。
また電磁誘導で電力を転送できる距離はとても短いので、パッドのコイル位置とデバイスのコイル位置とがずれると充電できない、という事態が起きます。
しかし、ワイヤレス充電の充電速度は以前のiPhone純正の充電セットと同じか、むしろちょっと早いくらいなので、以前の純正アダプタとケーブルで充電している人なら充電速度に関するデメリットないとも言えますね。
僕はケーブル充電に20w出力環境を使っていますが、
充電を急いでいない状況ではワイヤレス充電でも充電速度はあまり気になりません。
充電中に操作するのは難しい
当たり前なんですが充電中は充電パッドから動かせません。
ワイヤレス充電中に操作をしようとすると、
パッドに置いたままポチポチするような電卓スタイルになるので実用的ではありません。

そのためケーブル充電でも充電中はケーブルが邪魔になりますが操作性はケーブル充電の方が良いと言えます。
ずれたら充電ができない
iPhoneの場合、裏面中央が充電ポイントになるんですが、
そこからずれてしまえばもちろん充電はされません。
ただし、外観で画像を載せていますが
充電パッドの表裏とも滑り止め加工がされているので、
最初に載せる位置さえキマっていればそうそうずれることはありません。
万が一ずれて充電できていない時はインジケーターランプが点灯して教えてくれます。

充電可能位置は以下の画像を参照してください。


やはり結構シビアですよね。
ただ、置く時に少し気をつけておけば、
滑り止め加工もあって置いた後は簡単にずれたりしないので
そこまで神経質にならなくても大丈夫です。
ワイヤレス充電器はコースターくらいの存在感なので、ケーブルに比べて
どんな場所に置いても見た目をスッキリさせることができますよ。

外観・サイズ感紹介
今回使用した
NANAMI ワイヤレス充電器 Qi認証 最大15w出力 USB Type-C
の外観・サイズ感を載せていきます。
いくつかのメーカーとサイズ表記を比べましたが、
どのメーカーでもサイズ感は大きく変わりません。
▼パッと見のサイズ感はこんな感じです。

同梱物は本体の他にUSBケーブルのみです。
コンセントアダプタなどは付属しません。
別売で急速充電に対応させるコンセントアダプタがありますが、
iPad付属のアダプタなど5V2A以上のアダプタであれば代用ができます。
サイズの詳細は

約10cmです。まん丸ではありませんが縦横とも同サイズです。
▼iPhoneXSよりも若干、じゃっっっかん薄いです。

▼滑り止め加工

画像の本体を縁取っている白い線の部分がラバー製で滑り止め加工がされています。
中央部分はツルツルではなくマットな質感て手触りがいいですが、この部分には滑り止め効果はありません。
▼裏面にも滑り止め加工

グレーに縁取りされた部分はラバー製で、裏面にも滑り止め加工がされています。
表面よりもフチが太いため軽く触ったくらいではテーブルの上でズレにくくなっています。
次にケーブルの詳細です。
▼本体側はみんな大好きUSB Type-Cを採用

コンセント側はType-Aとなっているので、多くのコンセントアダプターに対応しています。
ケーブル自体の長さはほぼ1mあり、長さにはゆとりがあります。
まとめ
ワイヤレス充電の特徴は
・充電がとにかく手軽にできる
・充電中でも使いたい時に持ち上げるだけで使える
・そのまま置いておいても見た目がいい
・ただし充電時間は遅い
・充電位置もシビア
というものです。
ワイヤレス充電は
「置くだけ」で充電でき、
使いたい時は「もち上げるだけ」です。
これは一度使うともう手放せない利便性があります。
今は価格も安いものが多いので気になる方は試してみてはいかがでしょうか。
ご清聴ありがとうございました。